2011年3月30日水曜日

Blue Moon


憂き人の 月は何ぞのゆかりぞと 思ひながらも うち眺めつ (西行法師)..古今東西、月の光に魅了され、どれほどの詩や音楽が生まれてきた事でしょう。色に加えて、ことばの響きも美しく神秘的なBlue Moon。塵などの影響で月自体が青く見える物理的ブルームーンも、2回目の満月であるブルームーンも、滅多には見られない現象であることから、“奇跡”を連想させるメタファーになっているようです。上記画像は、ロッド・ステュワートの歌唱を合わせています。

【曲紹介】
◯“My Funny Valentine”他を生んだロレンツ・ハートLorenz Hartとリチャード・ロジャースRichard Rodgersの名コンビによる曲。最初の題名は「Prayer」、次は「The Bad in Every Man」、どちらでも売れず仕舞いだったのが、Blue Moonでようやくヒットしたとのこと。

◯1934年に「メイク・ミー・ア・スター」で紹介され、翌1935年にコニー・ボスウェルConnee Boswell が歌って大ヒットした。

◯エラ・フィッツジェラルド、ルイ・アームストロング、ザ・マーセルズ、ジュリー・ロンドン、カーメン・マクレエ、エルビス・プレスリー等数多くの歌手がカバーしている。

◯1995年映画『アポロ13』に使用されている。

【歌詞】
[Verse]
Once upon a time
Before I took up smiling,
I hated the moonlight.
昔むかし
心から笑えるようになる前
月の光が大嫌いだった

Shadows of the night
That poets find beguiling
Seemed flat as the moon light.
詩人たちが魅惑的だと詠むような
闇夜の影も
ただの平板な月の光でしかなかった

With no one to stay up for,
I went to sleep at ten.
Life was a bitter cup for
The saddest of all men.
夜更かしに相手してくれるような人もなく
夜10時にはベッドに入る
人生とは何とも苦いものだった
世の男の中でも
最も哀れな者にとって

[Chorus]
Blue Moon, you saw me standing alone
Without a dream in my heart
Without a love of my own
蒼い月よ
僕が一人でたたずむのを
見ていただろう
胸に夢のかけらもなく
愛する人もいない僕を

Blue moon
You knew just what I was there for
You heard me saying a prayer for
Someone I really could care for
蒼い月よ
僕が何のためにそこにいたか
知ってたんだね
祈りを聞いたはずさ
心から大切にしたいと思える誰かに
出会いたいという願いを

And then suddenly appeared before me
The only one my arms could ever hold
I heard somebody whisper 'please adore me'
But when I looked, that moon had turned to gold
そう、あの時、突然僕の前に現れたんだ
この腕でずっと抱きしめていたいと思う唯一の人が
誰かの囁く声が聞こえたんだ
“お願い、私を大切にして” という声を
ふと空を見上げたら、
月は金色に変わっていた

Blue moon
Now I'm no longer alone
Without a dream in my heart
Without a love of my own
蒼い月よ
もう僕は独りなんかじゃない
心に抱く夢もなく
生涯愛する人もいない男じゃないのさ

And then suddenly appeared before me
The only one my arms could ever hold
I heard somebody whisper 'please adore me'
But when I looked, that moon had turned to gold
そう、あの時、突然僕の前に現れたんだ
この腕でずっと抱きしめていたいと思う唯一の人が
誰かの囁く声が聞こえたんだ
“お願い、私を大切にして” という声を
ふと空を見上げたら、
月は金色に変わっていた

Blue moon
Now I'm no longer alone
Without a dream in my heart
Without a love of my own
Without a love of my own
Without a love of my own
Now I have a girl of my own
蒼い月よ
もう僕は独りなんかじゃない
心に抱く夢もなく
生涯愛する人もいない男じゃないのさ
愛する人に出会えたのさ
この世でたった一人の人に
僕のかわいい人に

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この歌のverseは、女性シンガーの場合省略される事が多いようです。ロッドの歌唱でも後半部は歌われていませんが、次の通りです。

Once upon a time
My heart was just an organ,
My life had no mission.
昔むかし
僕の心臓は単なる臓器
何のあてもない人生

Now that I have you,
To be as rich as Morgan
Is my one ambition,
今は君がいる
モルガンのように豊かになった気分さ
君は僕のたったひとつの夢

Once I awoke at seven
Hating the morning light.
Now I awake in Heaven
And all the world's alright.
7時に起きると
朝の光にうんざりしていた
今は天国で目覚めるようさ
何もかもうまく行っている


※ちなみに、次の“2回目の満月”は、2018年1月31日だそうです。

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